期間工の失業保険はすぐもらえる?「特定理由離職者」になる条件と待機期間

期間工の契約満了後は特定理由離職者となり、失業保険がすぐにもらえることを示すイラスト 業界ニュース・コラム

「期間工の契約を満了したら、次の仕事が見つかるまで生活できるだろうか?」

これから期間工として働こうと考えている方にとって、退職後の生活は大きな不安要素のひとつです。

しかし、安心してください。期間工には、一般的なアルバイトや正社員の自己都合退職とは異なる、失業保険(雇用保険)の優遇制度が存在します。

結論から言うと、一定の条件を満たして契約満了した期間工は、2ヶ月の給付制限(待機期間)なしで、すぐに失業保険を受け取ることが可能です。

この記事では、元期間工の編集長が、期間工が失業保険をすぐにもらえる「特定理由離職者」の仕組みと、その条件、そして退職後の不安をなくすための出口戦略について分かりやすく解説します。

期間工は失業保険が「すぐ」もらえるって本当?

会社を辞めた後にもらえる失業保険(基本手当)ですが、辞め方によってお金がもらえるまでのスピードが全く異なります。期間工が優遇されている理由を解説します。

自己都合退職との違い(2ヶ月の給付制限なし)

正社員やアルバイトを「自分の都合(自己都合退職)」で辞めた場合、ハローワークで手続きをしてから原則2ヶ月間(※)は失業保険が振り込まれません。これを「給付制限」と呼びます。

(※5年間に2回までは2ヶ月、3回目以降は3ヶ月)

しかし、期間工が「契約満了」で退職した場合は、この2ヶ月の給付制限が免除されます。

手続き後、最初の7日間の待期期間を過ぎれば、約1ヶ月後には最初の失業保険が振り込まれるのです。

離職されたみなさまへ(厚生労働省PDF)

満了退職=「特定理由離職者」になるメリット

なぜ期間工は給付制限が免除されるのでしょうか?

それは、あらかじめ決められた契約期間を全うし、会社側の都合(または契約上のルールの都合)で契約が終了した場合、「特定理由離職者」という扱いになるからです。

「自分の意思で辞めたわけではなく、契約が終わったから仕方なく辞めた」と国に認められるため、すぐに生活の支援を受けられる仕組みになっています。

期間工が「特定理由離職者」になるための絶対条件

ただし、期間工になれば誰でも無条件ですぐに失業保険がもらえるわけではありません。以下の条件をクリアする必要があります。

条件1:雇用保険の加入期間が「通算6ヶ月以上」あること

自己都合退職の場合、失業保険をもらうには「離職前2年間に通算12ヶ月以上」の雇用保険加入期間が必要です。

しかし、特定理由離職者として認められる場合は条件が緩和され、「離職前1年間に通算6ヶ月以上」の加入期間があれば受給資格を得られます。

つまり、「最短6ヶ月の契約期間を満了」すれば、失業保険をもらえる要件をクリアできるケースが多いのです。(※ただし、病気などで働けなかった期間がある場合は注意が必要です)

条件2:会社から「契約更新しない」と言われた(更新を希望したが通らなかった)こと

これが最も重要なポイントです。

特定理由離職者になるためには、「本人は契約更新(継続して働くこと)を希望していたが、会社側の都合で更新されなかった」という事実が必要です。

例えば、最長の2年11ヶ月(35ヶ月)まで働ききって、法律上これ以上更新できない「フル満了」の場合は、文句なしで会社都合(特定理由離職者)になります。

しかし、まだ更新できるタイミング(例えば6ヶ月や1年)で、「自分から『更新しません』と断って辞めた」場合、自己都合退職扱いとなり、2ヶ月の給付制限がついてしまう可能性が高いので注意してください。

失業保険はいくらもらえる?金額と期間の目安

では、実際にどれくらいのお金がもらえるのでしょうか。

もらえる金額(基本手当日額)の計算

失業保険でもらえる1日あたりの金額(基本手当日額)は、退職前6ヶ月間の給与(賞与は除く)の平均額をベースに計算されます。

期間工の場合、残業や夜勤手当を含めると給与が高くなるため、失業保険の額も比較的高めに設定される傾向があります。

年齢や給与額によって変動しますが、概ね離職前の給与の50%〜80%程度(給与が高い人ほど割合は低くなる)が支給されます。ざっくりと「手取りの6割くらい」と考えておくと良いでしょう。

もらえる期間(所定給付日数)

失業保険をもらえる期間(日数)は、雇用保険の加入期間と年齢、そして退職理由によって決まります。

特定理由離職者の場合、雇用保険の加入期間が「1年未満」であれば90日、「1年以上5年未満」であっても90日(年齢によっては120日〜)となるケースが一般的です。

つまり、「約3ヶ月間は、働きに行かなくても国から生活費が支給される」ことになります。

失業保険をもらうための具体的な手続きステップ

スムーズに失業保険を受け取るための流れを解説します。

退職前にやっておくこと

退職する際、会社から必ず「離職票」という書類を受け取ってください。これが無いとハローワークで手続きができません。

通常、退職後2週間前後で自宅に郵送されてきます。離職票の「退職理由」の欄が、「契約期間満了(更新希望あり・会社都合により更新なし)」となっているか確認することが重要です。

ハローワークでの手続きの流れ

離職票が届いたら、自分の住んでいる地域を管轄するハローワークへ行きます。

求職の申し込みを行い、離職票を提出して受給資格の決定を受けます。指定された日時に「雇用保険説明会」に参加します。

原則として4週間に1度、「失業認定日」にハローワークへ行き、就職活動の報告を行います。

認定日から数日後に、指定した銀行口座に失業保険が振り込まれます。

まとめ:出口戦略が明確だからこそ、思い切って飛び込める

期間工は、「働いている間は寮費無料でガッツリ稼ぎ、満了後は失業保険をすぐにもらって次のステップに備えられる」という、国からも守られた非常に手厚い働き方です。

「契約が終わった後、路頭に迷うのでは…」という不安は、この制度を知っていれば解消されるはずです。

約3ヶ月の失業保険をもらっている間に、ゆっくりと正社員への転職活動をしたり、次の期間工の求人を探したり、あるいは資格の勉強をしたりと、人生の立て直しを図ることができます。

出口戦略(満了後の生活)が国によって保証されていると分かれば、あとは「いかに好条件で稼げるメーカーに入るか」に集中するだけです。

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